12.19.2009

サロンにアートの雪が舞う!





皆様、クリスマスシーズはいかがお過ごしでしょうか?

今年の初雪は最高でしたね。温かな冬なのかと思いきや一面雪化粧。屋上で子どもたちと雪合戦をしり、雪だるまをつくりました。尼ケ坂の町をみおろすと屋根という屋根は雪のじゅうたんのようでした。雪が町の音を吸い込むためか独特の静けさを感じます。不思議です。私はその静けさが好きなんです。

雪だるまをつくりながら子供の頃はこどもの頃を思い出していました。雪がふっても半ズボン。鼻たらしながら車の上につもった雪で雪合戦をしたものです。車に乗って出勤するお父さん達が「雪かきしてくれてありがとう!」って褒めてくれるのだけど、走り出したとたんみんなで雪をぶつけて走って逃げる。何か雪をみるといたずらしたくなってワクワクするんです。静けさの中から沸き起こるクリエイティビティー! 

そんな遊び感覚で昨年はティッシュを使って Manu Mobileの今井ご夫妻と悪戦苦闘しんがら雪のボビールを創りました。作り始めてからその大変さに泣き出しそうになりました。いや泣いていましたね! でもあのモビールは大好評で半年間も楽しめました。スプレーを使って4月には桜色、初夏には新緑のグリーンにしました。撤去するのが辛かったですね。





昨年のティッシュのモビールは雪のふわふわ感をだして質感を大切にしました。今年は真逆でジオメトリックでとてもグラフィカルなアプローチ。素材はNDWのブックレットの補足修正のために配られた折り込み用の紙をリサイクルしました。あれだけの紙を購入したら結構なコストになりますから、智恵と工夫でアートもエコノミカルになりますよ!

アートを生活の中で気軽に楽しむ! それが尼ケ坂流儀。作家ものの作品を飾ることは勿論素敵なのですが、身近にある資源、素材を使いアートする。人の目を気にせず、自由に、楽しく、無心で創作(アート)すると気持ちがよいものです。気持ちと勢いがある作品はなぜか人の気持ちを揺さぶる魅力を放ちます。プロと素人の違いはその辺の気構えがことなるだけではないかと思うのです。つまり積極的か、消極的か。自信を持ってやるか羞恥心を残したままやるか。アートは学問ではありません。学んでできるものでもない。感性は誰にでもありますが、使わなければ鈍ってくる。おそらく感じることができる人は自分らしく楽しめる表現方法さえ見つかればアートができると思います。アートを楽しむのにプロとかアマなど Who care? なんです。こどもが落書きを描くような状態(全てを脱ぎ捨てた状態)をつくりだせるかどうか。爆発できるかどうか!

「うまく描いては駄目なんだ、へだでないといけないんだ!」
「なんだこれは? と思えるもの。それがアートなんだ!」

私の通った久国幼稚園(久国寺)に、私が最も尊敬する芸術家岡本太郎の凄い鐘があるんです。「歓喜の鐘」。私のふる里自慢なんです。その岡本太郎の言葉です。

新年は、この歓喜の鐘をつきにいこうかな。
雪、ふらないかなー!





11.03.2009

デザインタイドは谷尻誠の雲の中?

Design Tide Tokyo 2009

この雲の向こうに、どんな世界があるのだろうか?

エントランスを入るやいなや、幻想的な雲の中へ誘われました。それぞれのブースは雲によってぼやっと分けられ、輪郭はあるようでなく、しかしながらそれぞれのブースはしっかりと形づくられていました。ブースのひとつひとつが雲によって全体が緩やかに繋がっていました。

今年のデザインタイドの展示は昨年に引き続き、建築家 谷尻誠さんがメイン会場のデザインをされました。谷尻さんと言えば名古屋では二宮さんのギャラリーNさんです。デザインタイドのディレクターのBACHの幅くんと、先日のサロントークでお世話になったE&Yの松澤さんと同行していた谷尻さんに偶然お会いすることができました。この3人の個性の強さに加え、さらに多くのクリエイターやデザイナーが参加して創られたエキシビジョン故にもの凄いパワーを感じました。東京らしさが凝縮されているようでした。

20年ほど前にフランスのメゾンドオブエという見本市に初めて視察したときに受けたインパクトに近いものがありました。品の良いエルメスのオレンジよりもう少し赤みを帯びたオレンジ。完熟した柿にナイフを入れた時に溢れでるあのオレンジ! 展示場のエントランスを入ってからメイン会場に入るホールや廊下の壁、天井、床がすべてオレンジ。歩くひとりひとりのファッションを包み込み引立てあっていました。なぜオレンジだったのか? 今も謎です。

デザインタイドは。真っ白でふわふわの綿が会場中を包み込んでいました。それぞれの作品が雲の合間に点在している感じです。もはやデザインとアートに国境がなくなって来ていると感じました。

コミニュケーションアートです。アートがメッセージ(エモーション)を伝える媒体となっていると思います。谷尻さんはあくまでも建築家です。ギャラリーNの建物を観てもモダンで無駄な装飾はなくミニマルです。しかしどこかに細かな気遣いを感じるのです。今回のメイン会場の展示は抽象的な雲を使いひとつひとつのブースを規則的に空間分けしていました。しっかりと図面は存在するのです。それがアートとの違いでしょうか。プロダクトになることでアートが生活の中に入り込んでいく。モノとして使われ飾られる。アートが使われる時代になったのでしょう。

私もデザインとは何か? アートとは何か? と語る時代は終わったと思っています。しかし、このようなデザインの祭典を通じてそれを考える切っ掛けとなることは大切だと思います。デザインやアートは生活に必要なものか? 無駄なものか? 文化とデザインとの関係は? 

高度経済成長期、バブル期、デフレ期、そして現在とデザインとアートのあり方は明らかに変わりました。もしかすると変わっていないかもしれません。私達人間が変わってしまったのかもしれません。

デザインタイドの期間中は、100%デザイン青参道アートフェアなど様々なデザインイベントが開催されていました。東京の街をあるきながらいろいろと考えさせられました。あまりにも沢山のデザインが溢れていて、私の頭では消化出来ない状態になりました。でも溢れるばかりのデザインやアートが日本にはあることに未来を感じました。

ついにトヨタがF1から撤退しました。モータースポーツ文化からの撤退です。これから日本は経済的にも政治的にも厳しい時代にはいることでしょう。中国の台頭で質よりも量の時代がしばらくづづくことでしょう。日本はクオリティーで勝負するしか土俵がなくなる可能性もあります。わたしは今こそ日本の文化が頑張るべきだと思っています。日本から発信すること、日本で育むこと。この両方が大切ではないかと。

日本を代表するデザインの祭典、デザインタイドが海外へ進出すること。これが大切かと思いました。会場を出る前にCIBONEの横川さんと一年ぶりにお会いしてその話になりました。「東京デザインの役割」ですね。

名古屋のクリエイティブ・デザインシティーの役割はどうなのでしょうか? そんなことを考えさせられるウィークエンドでした。

10.26.2009

心にしみいるエリザベス&山マキサウンド!

Elizabeth Rogers 初来日!



「うちなる自分に耳をかたむける。」

エリザベス・ロジャースの永遠なるテーマがそこにあるそうです。エリザベスの音楽は Less is More!  余分な力が全くはいっていないのです。上手に歌うとか、聞かせようとかという意図も全く感じません。全くもってオーガニック? 素朴? 言葉がみあたらないんです。そう、スピリチュアルですよ! 心にしみわたる感覚でした。

その美声はさることながら、彼女の歌詞がどうやらもの凄いパワフルなメッセージをもっているようです。幼少のころニューヨークシティーオペラに出演しているほどの実力派。ニューヨークのウェスト・アッパーサイドに住んでいた彼女は根っからのニューヨーカー。しかし、そのNYの都会的なイメージは全くなく、むしろイングランドの田園風景か、スコットランドの海辺の風景が目に浮かぶのです。おそらく彼女の澄み渡るようなきれいな心が私達を安らぎへと誘ってくれてくれたのだと思います。なぜか多くの皆さんが目を閉じてじっと聴き入っていました。あまりの心地よさにまるで夢見心地!

エリザベスと尼ケ坂との縁を結んで下さった池田真治が「みなさん!起きてますかー!」と笑いながらMCをいたたのには爆笑しました。エリザベスも「別にいいのよ!うれしいわ!」ですから。
それにしてもこの池田さんは本当に面白いというか、不思議というか、失礼なんですけど、外見と内面の整合性がとれていないんですねー。「イヤー、山マキのサウンドに涙したのは僕です!」とメールをくれるぐらい優しい心の持ち主なんです。

でも、初めてお会いしたとき、しかも唐突に「ここでライブさせてください!」と尋ねられ「絶対この人、ハードロックとか、R&Bとか、ラップをやらせろ言うじゃねーかー!ヤベーそ!」と心で叫びましたから。その時渡されたCDのパッケージデザインが凄く可愛くて、そのギャップにやっぱり「何だ?」と思いましたよ。そのCDを聞いた時「本当かよ?」と目を疑いました。それでも怪しさ満点なんでどうしたらいいかしばらく・・・になってました。美女と野獣。縁結びの神様にそんな無礼なことをいってはバチが当たるといかんですね。イヤーほんと素晴らしい人格者です。池田さん、バンザーイ!

それにしても、エリザベスは最高でした。

紅茶にスコーンを食べながら、癒しのモードはさらに山マキでヒートUP。癒しでヒートできるのも山マキぐらいだと思いますよ。珍しく尼ケ坂のスタッフはもの凄い段取りも良く、まったくテンパらないでやってました。これは絶対音楽の御陰だと思います。

イヤー、驚きました! 山マキに新メンバーが登場したんです。山田まゆこさん! 山田晋吾くんの嫁さんです! サウンドはもちろんチェロが加わりボリューム感がアップ。牧野さんのハーディーガーディーはさらにチューナップと改良が重ねられ、晋吾のギターには油がのってきました! 4枚目のアルバムはめちゃめちゃ期待出来ますよ! 3枚目のアルバムからさらに飛躍的に素晴らしくなると思います。

エリザベスも山マキの大ファンになったようです。エリザベスに「山マキライブをNYでやろうよ!」とどさくさで言ったら、笑いながら「It is great idea!」と言っていたように聞こえました! いつか山マキライブをNYで聴けたら最高ですよ。

あまりにも癒されて頭がハイになちゃいました。

ところで、エリザベスのグリーンの服と池田さんのオレンジ、
怪しいと思いません?

まあー、いいか!

10.17.2009

四大都市のデザインの祭典が名古屋に結集!

大名古屋サローネ構想



今年のNagoya Design Week は大変な盛り上がでした! 

様々な課題はあるものの大切なのは変化が形に見えたことではないでしょうか。名古屋中心の栄を歩くと黄色いNDWのブックレットをもった人達が歩いている風景を見かけました。 私は実行委員ではありませんが、多くの友人たちがこのNDWのために連日徹夜で頑張っていました。本業を犠牲にしてまでなぜここまで熱くなれるのか?名古屋のデザインのために何かしなければという「大名古屋人の使命感」みたいなものを感じましたね。

オフィシャルのトークイベントは河村たかし名古屋市長と神谷デザインの神谷利徳の対談で「市長!デザインのこと、どう考えていますか」が開催されました。べたな河村市長に神谷さんが食い付いてくれたお陰で、ほんの少しだけデザインという概念をもって頂けたような気がしました。そのちょっとが大切だと思うんです。凄く楽しいイベントでした!

名古屋は昨年ユネスコより「クリエイティブ・デザインシティー」に認定されました。世界でまだ六都市しか認定されていないようです。「なんで名古屋が?」と思いましたが、市長も同じことを言ってました。名古屋は「デザインと宣言」を称えたものの、市民には「デザイン」という言葉は未だに身近かなものになっていないと思います。しかし、何を根拠にクリエイティブ・デザインシティーとなったのか? その冠は光栄ですが、全く実感のないものですね。

さておき、それにしても今回の Amagasaka Salon TALK はめちゃくちゃに盛り上がりました。ロックのライブみたいでしたね。最も尼ケ坂らしく「サロン」ならではのトークライブだったと実感しました。「クリエイティブ・デザイン・サロン」!

それもそのはずです。東京からはDesign Tide Tokyo ディレクター松澤剛(E&Y)、大阪からは今年から始まった Design East ディレクター 柳原照弘 ( ISOLATION UNIT )、福岡からは Designing ディレクター 井出健一郎(rhythmdesign)Nagoya Design Week はディレクター 村上 嘉浩 (Ogni)と四都市のデザインイベントの濃ーいディレクター達が一同に「デザインと街」をキーワードに尼ケ坂に集結しました。

それぞれの風土や文化は顕著に違いはありますが、それこそ今注目すべきローカルの個性であり多様性だとポジティブにとれました。その多様性こそ「日本人」というアイデンティティだと思います。その共通の価値観こそが日本を変える原動力となると思いました。それぞれの都市が世界の中の日本を意識した上で「日本人らしさ」とは何かをまじめに考えている。それぞれの都市がそれぞれの魅力を共有したことで「日本の魅力」が見えてきたような気がしました。


このように四大都市のデザインイベントのディレクターが、尼ケ坂(名古屋)に集まったのも、オフィシャル( on the track )イベントではなく、インディペンデント(off the track ) だからこそ気軽に集まれたのではないかと思いました。酒を飲みながらリラックスした状態で「本気モード」で話す場と空気が必要なんだと思いました。皆さんが口を揃えて「このようなサロンはありそうでないよ!」と励まして下さいました。3年間の努力が報われたような気がしました。今回はたまたま「デザイン」をトピックに街との関係性を考えましたが、トピックは何であれ盛り上がると思います。大切なのは組織の役職の何がしではなく個の自立をしたインディペンデントが思いや気持ち(喜怒哀楽)を共有することです。奥ゆかしい日本人は自己主張を美としません。それ故にたまりにたまったものがこのような切っ掛けで吹き上がるのだと思いました。皆自己主張の場に飢えていると思いました。状況をデザインする! 

私が尼ケ坂でこだわってきたことはそのような場創り、空気創りでした。形ではないアイディア、価値観、こだわり、思いを言葉で表し共有する状況(環境)を創りだすことでした。それを私は箱媒体と言っています。その形のない段階でのブレやズレがある状態で、何かを形(モノ)にしたときに「変なデザイン」になると思うのです。今はやりのダム工事みたいなものですよ。デザインのプロセスの中に具現化する作業だけでなく、エモーションみたいな無形なものを抽象化することも大切だと思います。

名古屋はモノづくりにこだわりすぎて、形のない物を愛でる文化が失われていると思います。「名古屋らしさ」はもはやモノつくりはではないと思います。正確に言えばモノづくりのノウハウや素晴らしさはすでにあるということでしょう。だからこそ、形のない名古屋人の誇りみたいなものを育むことが大切だと思います。名古屋人の色艶みたいな! 尾張6代藩主徳川宗春なんてカッコええですわ!

尼ケ坂のサロントークで大事にしていることは、むりやり一つの結論を出すこと、特に落ちをつくらないことです。結論を出すことよりも論議することがまず大切だと思うのです。持論をぶつけ、気持ちをぶつけきる。「まだ物足りない!」「じゃあもう一度。」ととことんやることでしょう。そのぶつかりあいから一つか二つ、異なる者同士を強力に結びつける切っ掛けと接点をみつけるだす場(状況)がまずは必要かと思います。

大名古屋サローネは、世界からその切っ掛け(接点)と可能性を見つけにくるような出会系エンターテーメントになると楽しいとおもいませんか。デザインに固着する必要もなく! モノはその切っ掛けと可能性から自然発生的に生まれると思います。名古屋にその人を惹き付ける魅力をどう醸し出すか? これがクリエイティブ・デザインシティーの課題ですね。まずは、クリエティブ・デザインサロンを尼ケ坂で創ろう!

スペシャルゲストの皆さん、そして参加してくださった全ての皆様、第二弾を絶対にやりましょう。ありがとうございました!


スタジオプレパさん、長尾琢磨くん、お疲れさまでした。



↓ プレパさんの素敵な器と、私のおかんの野に咲く花。
  奇麗でしょ! おかん、何時もありがとう!